【政治】小平の住民投票は……税金・公庫のムダ遣い。

※政治ネタを扱うと色々有るので、期間限定記事になるかもしれません※

都道計画関連の小平市住民投票について、自分なりに纏めてみました。

小平の住民投票は、新道路建設を是とするか否かではない
都道計画には住民の意思が反映されていないと述べる住民投票請求が小平市に有った。
この為、小平市は住民の意思を都道計画に入れるべきか否かを住民に問う事とした。
本投票は道路建設の賛否を直接的に問う物では無い。
詳細情報:第1 条 この条例は、東京都が立案した小平都市計画道路3 ・2 ・8 号府中所沢線計画( 府中所沢線の五日市街道( 国分寺市東戸倉2 丁目) から青梅街道( 小平市小川町1丁目) までの約1 . 4 キロメートルの区間) について、住民参加により計画を見直すべきか、又は計画の見直しは必要ないかについて、市民の意向を確認することを目的とする。(出所:小平市住民投票条例PDF

つまり、住民投票の結果が「見直すべき」ならば、
小平市は、住民を参加させた道路計画の見直しを東京都に請求する。

結果が「見直す必要が無い」ならば、小平市は何もしない。
ということだ!

【計画を見直すべき】
というのは、もっと広い道路を作るべきって人が万が一居れば、こちらに投票する事になる。
が、計画を見直すべき=道路計画廃止 とか騒いでる奴が居る。

此奴は勘違い野郎だ。

【住民投票するなら、代替案を市が示すべきなんじゃないのか?】 
とか言う奴が居る。 

代替案を示さずにやる投票の意味が分からないとか言うのではなく、
【住民参加型の代替案】を小平市として作るべきか否かを市民に問うている。
市が示せる代替案は現時点では有るはずが無いのだ!

小平中央公園の雑木林を伐採する】とか【玉川上水の雑木林500本を伐採する
とか言うのもだ。

そんな事、都は一切言っていない。

小平中央公園に【隣接する民有地の樹林地】(情報元画像)に道路を通す。
そうすると、500本近い樹木をどうにかしなければならない。
これを新道の歩道部分(環境施設帯)に【可能な限り移植する】画像)計画である。
ちなみに、公園もあるので、公園用地を避けるため、この区間だけ歩道が狭い設計(画像)となっている。
※公園に隣接する民有地は既に収容されていたらしい。(確認中:道路にするまで木を植樹したという論者も居るが、それも含めて確認中)
※この樹林地は、現在も民有地。小平中央公園に隣接するため、小平市が地権者から地上権を借りていた。が、元々公園という土地では無い。(2013/05/24 10:20 追記)
※道路事業用地ではあるが、公園に隣接しているため、樹林地として公園の一部かの様に供されていたらしい。(情報確認中)

玉川上水とは直角に交わるだけ』で『幅36mの橋を架ける』(画像)だけである。
この区間は、玉川上水遊歩道を分断する事になるが、既に、いくつもの橋が架かっている。
ここもそうなるだけだ。
36mだけ伐採する事になる予定だが、36mの間に500本なんて木がある訳が無い。

投票率50%以下だと無効投票になってしまう! おかしいじゃないか市長!】とか言う奴も居るが。
よく考えて欲しい。

住民による住民投票請求があったが、市は本当にその意見を多くの市民が持っているか確認する必要があります。
市は、「見直すべきが過半数を占めた場合」、
市の総意として、上位の地方行政機構である東京都に計画変更の請求を行う訳です。
【市の総意として】行うのですから、市民の多くが賛同する必要があります。
投票率が低いなら低いで、【大半の市民が重要視しない案件である】という証明になります。
投票率が低い状態での結果を、つまり、少数市民の意見を市の総意として背負うのは、それこそ民主主義・民意に反することになるのです。

一方で、市長投票が37%云々と言いますが
市民が市長に興味が無いという意味で市の総意ではない市長だ! とか言うかも知れませんが、日本の地方行政上、首長の存在は必要です。低い投票率でも、行政運営上必要だからそれでも良いのです。
気に入らないのであれば、リコールすれば良いのです。
今回の住民投票は、最終的に都に文句を言うのです。どうせ比べるなら、去年の都知事選の投票率と比べてあげて下さい。(小平市は65%です。)

★まとめ★
結局、提案するかしないかを問うだけの住民投票です。
見直すべきとなった場合、
『道路計画を変えた方が良いと思います。
東京都さんもそう思いませんか?
うちの市民はそう思ってます!』
っていう提案をするしかないという バカげた投票。

「住民投票に法的拘束力が無い、投票後の云々」とか言ってる方が居ますが、
そもそも計画主体が都であるにも関わらず、計画主体外の地方行政団体に不服申し立てしてる時点で、何かおかしいな? って思いませんか?

税金のムダの様な気がしてなりません。
この投票には3,000万円もの公費(税金か公庫かは未確認)が支出されます。
今後、報道などを受けて、様々なミニマムな意見を住民投票請求が乱立するかも知れません。
そうなった場合は、選挙の供託金みたいな制度も必要になるかも知れませんね。
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※本日記は、ここ数日間で収集した情報と、Twitter書き込みの再編集です。誤字脱字、文末表現の不一致など有るかも知れませんが、お許し下さい(指摘して下さい)。

【政治】小平の住民投票は……税金・公庫のムダ遣い。」への8件のフィードバック

  1. 山猫

    はじめまして。都市計画道路に関しましては、いろいろな意見があると思います。それに関してご自分で調べられ、疑問を持つという態度は素晴らしいと思います。

    個々日本においては、高度成長期は広域インフラ整備の必要性もあり、トップダウンの都市計画が最優先されて来ました。それ以来、公益と個人の権利という社会的なジレンマに対して、常に公益が優先されてきた、という歴史があります。これは体験しないとなかなかわかることではないかもしれませんが、都市計画道路はひとたび決定したら覆すことが出来ない強固で暴力的な側面を持っていて、決定された道路計画があるなら現況をそれに合わせてしまおう、という論理が働きもするのです。実際、環境アセスを行う業者が実は施工業者と資本的関連がある、なんて話もザラにあります。

    ブログ主さんは小平の住民投票をバカげた投票とおっしゃりますが、確かに事業主に直接意見を言えない今回の条例案はバカげているかもしれません。しかし、現況のシステムの中で住人が自分の住む家を守ったり、自分が住む町づくりに参加するという回路は、残念ながらこの国にはほとんど用意されていません。この貧しいシステムの中で、民主的かつ正当な手続きを追求した結果の苦肉の策でもある事をご理解ください。少なくとも自分の場合は、現況の硬直した道路行政は民主主義の問題として国民的議論の俎上に上げるべきだと考えています。

    それから中央公園の雑木林の面積は約13000㎡、テニスコート約50面分くらいあります。東京都が道路計画に伴う環境影響評価で行った毎木調査の結果では、低木181本、中木・高木604本、合計785本でした。上位5種は、コナラ169本、ヒノキ91本、エゴノキ78本、アカシデ50本、イヌシデ46本、との事です。

    いかがでしょう?この問題に少なからずのご関心がおありでしたら、一度現地の様子をごらんになることをお勧めします。ネットの情報だけではなかなか見えてこないものも多いと思います。

    私もまったく反対の立場の方の意見から、いろいろと気付かされることが多いです。不躾なコメントで大変失礼いたしました。

    1. 先行

      >>山猫さん

      何故、公益が優先されたらいけないのですか?個人が優先される方が私は恐ろしく思いますが。

      あなたも認めている通り、この住民投票はバカげていると私も思いますが、このバカげた住民投票に関するコストに対してはどうお考えですか?

      >残念ながらこの国にはほとんど用意されていません。

      被選挙権を行使して選挙に打って出たらよろしいかと思います。

      1. 山猫

        先行さま

        >何故、公益が優先されたらいけないのですか?個人が優先される方が私は恐ろしく思いますが。

        個人の力などたかが知れています。権力側は、ここには道路計画があるんだからとブルドーザーでガーッと家ごとぶっ潰す力を持っています。マンガみたいな話ですが本当です。最初から対等な関係じゃないんです。だから民主主義を訴えることに意味があるのです。

        >あなたも認めている通り、この住民投票はバカげていると私も思いますが、このバカげた住民投票に関するコストに対してはどうお考えですか?

        人口減を迎えつつある今、不要かもしれない道路にかける費用を考えれば安いものだと思います。それに、民主主義とはコストと時間がかかるものなんです、本来。それを今までやってこなかった。その反省も含めて。

        >被選挙権を行使して選挙に打って出たらよろしいかと思います。

        そのご回答がそのままシステムの貧しさを示しているんだと思います。普通の人が普通に政治に参加できるようなシステムが必要ではないかと思います。

    2. WorkShop主催者

      山猫さん、コメントありがとうございます。

      今回のこのまとめは、Twitter他にて拡散している、若しくは、拡散希望している各種情報について
      誤解を招く表現の物が多数見られたためです。

      誤解を招く表現が多く見られると言うことは、何れかが煽動しているためと推測。
      市民団体さんの各種Webページを見ると、東京都計画が示唆していない内容や
      投票について閲覧者の皆様をミスリードする様な表現が見られたため、個人的なまとめをしました。

      そもそも、道路計画自体を中止させたいのであれば、東京都に直接請求を掛ければ良いのです。
      何故行わないのか?
      それは、住民投票の請求に必要な人数が異なるからと推測されます。

      東京都への請求の場合、全有権者の内21万人。小平市への請求にはたった3,000人で可能なため、
      市民団体は住民請求を行う上で、より簡便な小平市への請求という手段を選択したと推測されます。

      小平市民として小平市へ計画にNoと言ったとしても、小平市が計画主体ではないので、計画の中止や見直しに関する権限を持っていません。
      本当に計画にNoと言いたいなら、都民として、東京都に計画はNoという意志を確認する住民請求を行うべきです。それとも、小平市民は都民じゃ無いんですか? 

      道路が要らないという議論であれば、環境のことを前面に出すのでは無く、周囲の交通環境から新道は要らない。
      と、大手を振って言えば良いのです。
      しかし、市民団体さんは、主に環境問題の点を述べたい様に思えます。
      環境問題が有るから、道路は作らない方が良いという理論だと、道路の必要性は有るが環境問題を優先させたとも取れるし、道路が必要なんだという議論を残してしまいます。

      この様な中途半端な主張で、非合理的な小平市への住民請求を行ったこと。
      そして、道路必要性が無いと表現するのでは無く環境問題に訴えた事など、
      市民団体さんの活動に憤りを感じています。

      1. 山猫

        お返事ありがとうございました。
        既に投票率が50%を下回ったため不成立という結果が出てしまいましたが、この条例のそもそもの趣旨を把握していただくためには若干の説明が必要かと思います。

        もともと今回の住民投票は法的拘束力がなく、「住民参加により計画を見直すか否か」を市民に問うという意識調査に近いものでした。小平の小林市長は反対意見をつけて、これを議会にかけましたが、小平議会はこの条例を可決しました。当初は市長選と同日投票だったのですが議会で変更され、市長選の後の投票となりました。小林市長は「住民の意思を真摯に受け止める」という言葉を残して市長選に打って出て再選を果たします。が、市長として一番最初にやった仕事が、既に決定している住民投票に後から成立要件を付けるという仕事でした。すなわち、50%ルールです。しかも50%に届かなかったら開票をしないという厳しい条件です。

        この50%ルールによって、当初の「住民参加により計画を見直すか否か」という設問が、大きく変質させられてしまいました。見直しは不要と考える人は、反対票を投じるか棄権するか、二つの選択肢を持つことになったからです。投票に行く人は、見直し派。行かない人は、見直し不要派。こういう構造の中で50%の投票率をクリアするのがいかに難しいかは、論理的な考え方が出来る方なら分かっていただけると思います。
        ちなみに市長のリコールは、選挙から1年間は請求をすることができないんですね(地方自治法第79条)。

        …私が言いたいのは、都市計画道路をめぐる手続きは恐ろしくフェアではない、という事です。
        自分の住環境を守るために、恐ろしく大変な手続きを課せられるという事はぜひ知っておいて欲しいことです。
        仮にブログ主さんの家が都市計画道路の建設用地のため立ち退きを要求されたらどうでしょうか?
        居住する市ではなく、県に直接請求されますか?
        それとも公益のためと納得し、言われるままに立ち退きできますか?
        ちょっと失礼な言い方になってしまいますが、自分を勘定に入れないで議論することはとても簡単です。

        これは逆に質問なのですが、ブログ主さんが小平市の住民投票を否定するモチベーションとは一体なんなのですか?
        3000万円の税金は市民税から拠出されるものですから、ブログ主さんには関係ない話ですし…。大変失礼ですが、そのあたりの心理にとても興味があります。

        加えて言いますと、都市計画道路は小平だけでもあと24本もあります。これは都税と国のお金(ほとんどは国債です)によって賄われるのですから、こちらの方の費用対効果の検討も必要だと思います。ちなみに3 ・2 ・8 号線の総工費は250億円で、その大部分は約200棟の土地収用にかかる費用です。

        東京だけでも相当数の道路計画が動き出そうとしています。50年前に計画され、曲折あって凍結された計画が、なぜか10年前、石原都政の頃に続々と凍結解除されました。…50年前の道路計画を何の見直しもなく推進するという点はいかがお考えでしょうか?

        できればディベート的な姿勢でのご回答を希望いたします。プロ市民だとか地域エゴとかいうレッテル貼りで反目しあうような2ch的な議論は不毛ですから。違った意見を一つの合意点に持っていけるかどうか、そういう実験をやってみるという姿勢で議論ができたら嬉しいです。

  2. 小平市民のひとり

    小生の住む東京都下、小平市の名前が全国に知れ渡っています。東京都で初の住民投票が行われることで脚光を浴びているものです。

    都が計画している道路を作るに当たって、「道路計画を見直す」のに賛成か反対かという、一見分りずらい小平市が実施する住民投票です。

    この計画道路は、都が何年もかけて各市にまたがって建設を進めているもので、隣の東村山市や国分寺市、府中市の区間は、既にほぼ完成しています。

    小平市を通る区間に関しても、立ち退き対象になる住民に対し、市からは何度も道路建設の説明が行われましたが、住民の反対が強く着工できない状態が続いていました。

    この地域の住民による反対運動が起こりましたが、市は市議会で道路建設を採択しました。市議会で決定したものは覆りません。

    そこで、反対運動をしている住民は、市の決議を何とか(?)するために、小平市民全員が参加しての「道路建設の見直しに賛成か、反対か」の住民投票運動に切り替えました。

    その署名運動をやった結果、それが功を奏し、市議会で住民投票を行うことが決議されました。

    その後、小平市長選挙があり、この反対派の推す候補、革新系の前市長が圧倒的な強さで、保守系を押さえて当選しますが、この市長、都の要請に屈し道路建設を承認する立場に変わりました。

    しかも、この市長、住民投票に当っては50%以上の投票がない場合、投票後の開票はしない、住民投票は無効ということにしてしまいました。

    それで、現在、この反対派住民は、躍起になって全市民に対し、選挙の時のように宣伝カー(どこからお金が出てるのか?)を使って、住民投票に行こう!と呼びかけ運動をしています。

    この反対派住民の運動は、「小平都市計画道路に住民の意思を反映させる会」という名称で、マスコミや様々なメディアを使い、民主主義の正しいあり方は・・・云々と争点を完全にすり替えた運動をしています。

    今日、こんな記事を読みました。

    「みんな、民主主義に飢えている」 小平市の住民投票に挑む哲学者、
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

     「現在の政治が、住民の自治と参加にどれほどアレルギーを持っているかを示すよい例でしょう。住民と一緒に考えて作っていくという経験が行政の側にないので、怖がっているんです。

    でも、誤解しないでもらいたいのですが、僕たちは反対しているのではない。提案しているんです。今回の住民投票も、都道計画に賛成か反対か、を問うものではなく、住民の意見を聞いて計画を見直すべきか、それとも見直す必要はないか、を問うものなんです」

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    道路建設反対!を隠して、住民投票という民主主義を説く。これって、詭弁ではないでしょうか?

    この計画道路の少し横には、府中街道が走っています。片道一車線のこの街道は、なぜか、この計画道路地域を避けるようにして、鍵型に曲がっています。

    この鍵型の信号で、いつも渋滞しています。特に朝夕の車の混む時間帯は最悪です。

    何故、こうような道路になったのか、地元でもあまり知られていませんが、この周辺の地主、住民の反対で、何十年も前ですが、どうしても鍵型にせざるを得なかったという歴史があります。

    今回の道路計画の見直しの中には、予定されている区間ではなく、この府中街道を広げれば良い、という意見もあります。

    この区間に家を建てられた人たちは、その土地が計画道路上にあることを知って家を建てていますよね。

    ここの住民は自分の土地家屋を守るために、武蔵野の雑木林を守れ、環境を破壊する道路は反対!などと言っている。住民エゴが見え隠れしています。

    計画道路が完成することを、多くの人は望んでいます。

    この地域の住民エゴのために「住民投票」を行うことに、何の意味があるのでしょう。

    まず以って、この道路は、都が長年に渡って進めてきた道路で、小平市だけの問題ではありません。東村山市の区間は、綺麗に整備され、あれほど酷かった渋滞から開放されました。

    聞くところによると、この住民投票のために市は、三千万円を費やしたとのこと、更に開票となれば、人件費が嵩みます。これらの費用、うちらの税金ですよね。

    以上、住民エゴを利用して、政治問題化しようとする人たちが暗躍していることに危惧している一小平市民より。

  3. ピンバック: 政治関連記事の調整について | Three-G-WorkShop

  4. とおりがかり

    投票率50%未満であれば開票しないのは、一定の合理性あると思います。
    たかが3000人程度の署名で住民投票ができ、3000人+アルファの投票者で開票すれば結果など自明でしょうから。
    ブログ主がおっしゃるとおり、都の計画なのだから都に堂々と直接請求すればいいのであって、自己に都合よく市への直接請求に切り替え、しかも支援哲学者の詭弁で民主主義のあり方へ議論をすり替えるいやらしさを感じます。支援哲学者らのお遊びに、見直す会が乗っかったといったところでしょう。
    見直す会と支援者達は、注目さえ浴びればどちらに転んでもいいように伏線を張っているとしか思えませんね。新聞報道を見た無知な方々が、そりゃけしからん!となれば儲けものですから。沖縄の基地反対で、県外から人を動員するのと同じロジックですよ。
    左翼的思想者の論理のすり替え・対案なき反対・自己メリットの一方的享受にはいい加減うんざりさせられます。

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